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現在地ひろしまたてものがたり

たてもの情報(11)|翁座


印刷用ページを表示する 掲載日:2017年10月11日更新

翁座/Okinaza

文化の中心地としてにぎわった
上下の賑わいを伝える芝居小屋

翁座1 

 白壁の商家が軒を連ねるエキゾチックな街並みが残る、福山市上下町。江戸時代には天領として代官所が置かれ、石見銀山に通じる石州街道の宿場町として栄えました。翁座は、メインの通りから少し先に進んだところに佇んでいる、国内に残る数少ない本格的な木造芝居小屋の一つです。1925年(大正14年)に、上下町内の人々が町に芝居小屋を作ろうと団体を立ち上げ、念願かなって完成させます。史料によると、1927年のこけら落としには、当時人気を集めていた時代劇の二枚目俳優、長谷川一夫が公演したことが分かっています。こうした動きから、上下は近隣地域の中でも文化の中心地だったのかもしれません。地域の人々にとっての娯楽施設として親しまれ、終戦当時には、高田浩吉、鶴田浩二、大友柳太郎らといった、時代を代表する役者が出演していた歴史のある劇場です。戦後は、映画の上映が頻繁に行われ、現在も建物内には古い映画のポスターなどが残り、保存されています。

翁座の作りのモデルになったのは、京都にある歌舞伎や演劇を上映していた劇場「南座」と言われています。和の建築スタイルを基調にしながら、洋のテイストが盛り込まれた、大正時代に良くみられる和様が融合した建築で、正面の看板には『映画と実演』と書いてあります。中に入ってみると、高い吹き抜けが印象的で、当時の人たちの興奮が伝わってきそうです。2階部分には、舞台の全体を見渡すことができる2階席も設けてあり、舞台に向かって左側に花道もあります。また、舞台には、回り舞台が設置されていて、これは、人力で舞台を回転させるもので、「奈落」と呼ばれる地下部分に人が入って回していました。現在は、舞台を回転することはできなくなっていますが、趣向を凝らした空間演出をすることができる、特殊な木造建築でと言われています。現在は閉鎖されているため、内部の見学はすることができませんが、団体での見学を受け付けてくれることもあるので、相談してみるのもいいかもしれません。

設計者/不詳
施工/1926~1930年
住所/府中市上下町上下2077
電話番号/府中市上下歴史文化資料館 0847-62-3164
アクセス/JR上下駅から徒歩約10分
見学/要問合せ(上下ひなまつり期間中の土日は開放)
撮影/可


写真データダウンロード(御自由にお使いください。)

翁座2

館内には,当時ここで演じられた芝居写真が残っている。 (その他のファイル)(14.46MB)

翁座3

舞台下の部分。回り舞台を下から回すため,奈落に人が入って人力で回していた。石垣でしっかりと舞台を支えている。 (その他のファイル)(17.37MB)

翁座5

舞台を上から見ると,はっきりと弧を描く回り舞台の跡が見える。 (その他のファイル)(16.28MB)

翁座4

 2階席から眺める翁座内部。折上げ格天井も見どころの一つ (その他のファイル)(17.31MB)


今回ご紹介した建物は11月15日(日)に建物の解説を受けながら見学をすることができます!
詳しくは「たてものがたりフェスタ2017」のページをご覧下さい!

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